タスク管理ソフトの設計(アイディア段階)

タスク管理ソフトをつくる場合、タスク間の依存関係を扱うとすれば、やはりそれをグラフに描きたい。なぜならグラフを見れば一目瞭然だからだ。

しかし現実の業務においては、それほど厳密なタスク管理は不要で、いつ取りかかっていつまでに完了させる、というようなスケジュールが組めれば十分だ。タスク管理そのものにあまり時間を割きたくないというのもある。

カレンダーを見て、そろそろこの仕事に取りかからなきゃいけないな、ということがわかると同時に、その仕事の前段階の仕事がきちんと完了しているかどうかが確認できればいい。仮にその前段階の仕事が遅れている場合、何日遅れでいつ仕上がる予定なのかが、同じカレンダー上で確認できる必要がある。遅れが発生する場合は、そのことが判明した時点で即座に下流工程の担当者全員に連絡が回るのがよい。プロジェクトマネージャーはそうした全体の進捗状況を見ながらサポートや調整を行う。

タスク管理においては、進捗の確認だけでなく、スタッフ間の連携が円滑・確実に行われることが肝心だ。それにはだいたい以下のような仕組みがあればいいんじゃないか、と考えている。

  1. プロジェクトマネージャーは、プロジェクトをタスク単位に分割してタスクリストを作成し、システムに登録する
  2. プロジェクトマネージャーは、各タスクの依存関係を確認し、システムに登録する
  3. プロジェクトマネージャーは、各タスクに締切日とメジャーメント(タスクの完了時にできあがっているべき成果物。明確に計測可能な形で定義しておく)を指定し、システムに登録する
  4. プロジェクトマネージャーは、各タスクに適任な担当者を割り当て、システムに登録する
  5. 各担当者は、割り当てられたタスクの依存関係をチェックし、タスク遂行のために不足するものがあればタスクリストに追加する
  6. 各担当者は、割り当てられたタスクが締切日までに完了できるかどうか判断し、無理がある場合は締切日を修正する
  7. プロジェクトマネージャーは、タスクリストの修正や締切日の変更を確認し、承認する。問題があれば担当者と調整する
  8. 各担当者は、自分のタスクに障害が発生した場合、どれくらいの遅れが見込まれるかを即座に判断し、システムに登録する。下流工程の担当者およびプロジェクトマネージャーには即座にメールが届く
  9. 各担当者は、タスクが完了したらメジャーメントに定義された成果物を次工程の担当者に引き渡す
  10. 成果物を受け取った次行程の担当者は、成果物を確認して、前行程のステータスを「完了」に変更する
  11. 関係者全員が、プロジェクトの進捗状況をリアルタイムに把握できる(また、青、黄、赤の色によって状態を端的に確認できる)